久しぶりにミステリーを読みました。読書好きの友人からおすすめされた、「方舟」。
個人的に人が死ぬことのない本が好きで。(笑)殺人絡みのミステリーは避けていたのですが、久しぶりに読んだら続きが気になって仕方がなかった。
ここからネタバレ。
「方舟」という地下建築に閉じ込められてしまった9人。脱出するには誰か1人が犠牲にならなければいけない。そんな中で起きた連続殺人。犯人が暴かれ、その犯人の命を犠牲に他の人達は脱出できることになった。
しかし実は犠牲として地下建築に残った1人だけが助かる仕組みとなっていた。そしてそのことを犯人だけが知っていて、あえて殺人犯となることで唯一の生存者となる。そんなお話。
1人だけが生き残れることに気付いた時に、一瞬で殺人をするという判断が下せるのがすごい。そしてここで殺人犯=犠牲という周りの共通認識も結構な違和感だった。
私だったらどうするかな…自分だけが生き残ってもそれから先気持ち悪いし、ましてや夫がいる状況なら一緒じゃなきゃ意味がない。どうにか全員で助かる道を探すかな。
というかこの物語の中でもあったのでは?と思う。出口は非常口側が無事だった訳だから…。
ラストの絶望感が圧倒的。下からは水、開くと思っていたドアは開かず、電気が切れる。絶望。
引きずってしまうタイプなのでまたしばらくは人が死んでしまうミステリーはお休み。笑
でも面白かったなぁ。とても満足しました。